カメラは私を救う

私の自己紹介はプロフィールにかいつまんで書きましたが、細かいことは話していなかったのでこの場で少しづつ話していこうかな、と思いました。

遡ると、私が高校生の時です。自転車通学をしていました。

白くて校章の入ったヘルメットを嫌々ながら被り、通学していた日々。

ある日の帰り道、右手に日本海を見ながら帰っていた時に、夕日がとても綺麗でした。

綺麗というかもう美しさの極致を感じました。夕陽は刻々と沈み、空の色が太陽が沈むと共にマジックアワーに包まれる時。

この美しさは言葉でも絵でも表せなくて、写真が一番正確に残せるなと思ったのがカメラをしたいと思った最初の動機です。

高校を卒業し、大学に進学して親元を離れ、お金を貯めて少しして自分で買ったキャノンのズームキット。何がいいとか調べもせず、アルバイト先の近くの店に売り出されていたのをチラシで知って、そのタイミングで買っていました。当時はフィルムカメラ。

大学では、親からの仕送りもありましたが、家賃で全部消えるので自分が稼いだお金は結構な割合でフィルムと現像代に消えていました。今考えたらよくやってた。

そんな感じでカメラとの付き合いは始まり、自分でシャッタースピードや絞りの段階を変えてどう撮れるのか体で覚えていきました。

サッカーやバレーのスポーツや、ライブや演劇の舞台、不動産の物件、カフェのメニュー撮り、ポートレートなど様々なジャンルの撮影をやってきたなと振り返ると思い出されます。

撮りながら写真展やコンテストへの応募もしてカメラライフを楽しんでいました。

そうして結婚したのですが、カメラは私のライフワーク。撮ることから離れられず、第二子の出産の時は、生んで直ぐ臍の緒がつながってる状態の時に、旦那さんからカメラ受け取って「パシャ」してました(笑)

余裕があったのかどうかも覚えていないけど、撮って残したかった、ただそれだけだったんだと思います。

写真はそうやって、家族写真、日常写真へと被写体が変わっていきました。専業主婦として10年間ひたすら子育て、家族を見てきたから渦中では子供のかわいらしさも感じられなくなったり、怒ってばっかりでカメラを構えることもしなかったこともありました。

そんなある日、上の二人が小学校に行っていて私と三女だけの時間、三女の離乳食を食べさせている時でした。ご飯を手掴みするから手がねちゃねちゃべとべとになり、口回りもご飯粒だらけ。ふと、カメラを構えてみようという気になりました。すると母親の自分ではなくて、カメラマンの私がいました。その時「もっと顔汚して食べていいよ」って思ったんです。ぐちゃぐちゃの顔や手の方が絵になるから(今でいう「ばえ」写真)

許容した時、自分が楽になったし、その場を楽しめる余裕ができました。子供のこともかわいらしく、愛おしく思えるようになりました。その子をその子として認めて見れたのです。ちゃんとやることが私の生きざまだったのが、時に自分を縛るようになっていたのが解かれたのです。

だから、カメラは私を変化させ、成長させ、大きくしてくれました。行き詰っていた自分を救う働きをしてくれたんです。


自分が自分の目で見ることを離れることも大事です。

では誰の目線で見るのか。

それは、また別の機会にお話しできたらと思います。


写真は、今を撮り、未来になると、過去を振り返ることのできるすごいツールです。

写された自分は真実です。泣いても怒っても笑っても。それは未来には自分への励まし、力になり、また前へと歩ませてくれる材料になります。特に笑顔の写真は。

だから私は笑顔の写真が撮りたい。

私のようにちゃんとやろうと頑張ってしまうママたちや、ルーティンのようになって子どもの可愛さが感じられなくなって育児しているママたちに、あなたはこんなに頑張ってるよ、あなたの存在がとても相手の喜びになってるよと伝えたいし、気付くきっかけになれたらと思うのです。そしてママだけじゃなく、子供たちにもあなたはこんなに愛を注がれていたんだよと。そしてそして、あなたは一人じゃないって、伝えたい。そばにいる人たちの存在も見直せるきっかけになれたらと思うのです。


さてさて、写真一枚から壮大な話になりましたが、写真の創られた目的はこのためでもあると思うのでこれからもたくさんの出会いの中であなたの笑顔を残させてもらうお手伝いが出来たら私も幸せです🌸

次女の出産の時の写真。分娩台に横たわったままで次女との臍の緒もつながっている時に撮った。

三女の離乳食を食べさせていた時にふと撮ってみようという気になってカメラを構えた時の写真。「もっと汚していいよ」って思ったのが自分への許容にもなった。

いなともphotograph

マタニティ、ニューボーン、バースデーや記念日、ご家族、日常まで幅広く in the LLC and HARE

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